2023.株式会社onetap様インタビュー

2023.06.02

Librusインタビュー担当鎌田:武田様の自己紹介と御社の概要をお願いいたします。

株式会社onetap武田様:SaaSの課題解決を行う事業を展開しています。

鎌田:昨今SaaSは非常に増えていますね。

武田:はい。おっしゃる通りです。やはりコロナ禍を経て使われているクラウドサービスの数が非常に増えていて、企業の中で平均10個程度使われていると言うような状況があります。一方米国の方に目を向けてみますと、非常に多くのクラウドサービスというところが扱われておりまして、ざっくり平均すると100個近い数のクラウドサービスが使われているという状況があります。こういった日米で水準のギャップがあるというところを考えますと、非常に多くのクラウドサービスが今後使われ、それに伴った新たな課題が出てくると考えています。

鎌田:具体的にはどのような課題解決を行なっているのでしょうか?

武田:300名~1000名くらいの規模感のお客様に対してクラウドサービス、弊社のサービス提供しているのですが、数が増えてくるとパスワードの数が増えたり、サービスによった監査ログが取れない、2段階認証が設定できないみたいなところがあったり、共有アカウントによって管理に漏れが出たり、はたまた営業部だけで使うようなCRMとかに関しても営業部任せの運用になっていることが原因で管理が漏れたりということが非常に多く起きているという状況です。そのような課題に対して弊社は「シングルサインオン」「棚卸台帳」「自動設定」3つのソリューションを提供しています。

鎌田:ぜひそれぞれについて詳しくお聞かせください。

武田:まずシングルサインオンとは1つのログインで会社様のクラウドサービスが利用できるシステムとなっております。ユーザー様はもちろん覚えるパスワードは一つであり、管理者としてもエンドユーザー様にパスワードを教える必要がなく、ログインする際に必ずIP制限、二段階認証、端末制限がかけられるので、それらの方法で管理、統制の部分を強制できるメリットがあります。2つ目の棚卸台帳はクラウドサービスの利用を可視化できるソリューションです。会社の中でアカウントを持っていてどのサービスに対してのアカウントを持っているのかを一覧でみることができます。3つ目の自動設定について、社内で誰に、どんなサービスに対して、どんな権限を与えるのかを自動化出来るというようなソリューションです。退職した際には色々なサービスを自動的に停止したり、アカウント削除したりというのを自動化することで、ミスなく漏れなく効率化させるという形になっています。

鎌田:どの会社でもそのようなソリューションは求められていると思いますが、ターゲットはどのような会社になるのでしょうか?

武田:300名~1000名ぐらいのお客様が非常に多いです。300名~1000名くらいですと、グループ会社も4社~10社程度あり、管理がバラバラになっていて全社的にどうなっているのか、今後は全体としてどういう管理体制を敷くべきかが、まさに課題感として少しずつ出てくると思います。

鎌田:御社の強みはどこにありますか?

武田:シングルサインオン、台帳の機能、自動設定というところを三つ同時に提供している企業というのが今のところ存在しないので、ユーザー様としては実際にアカウントを準備する所、使う所、メンテナンスする所というところで一気通貫で、ひとつの企業からサービスを受けることができますので、そこが一つ強みになっているというのがあります。

鎌田:この3つのソリューションサービスを提供しようと考えるに至った理由をお伺いしたいです。

武田:分かりやすいところで言いますと、社内でほとんど100%クラウドサービスが使われているので、人数×クラウドサービスでSaaS導入の課題が大きくなるというのが非常にイメージしやすい部分としてありました。

鎌田:そのような背景からサービスの提供を開始し、大変だったことはありますか?

武田:提供する会社様は多種多様であり、それぞれの会社様にサービスを提供するために柔軟なサービスを提供することです。その会社が組織構造なのか、関連会社がどうなっているのか、利用されているクラウドサービスは全体で何個あって、それはユーザー部門に管理が委ねられているのか、それとも情報システム側で一元的に扱っているのか、シングルサインオンは採用しているのか、端末の種類は何種類か、テレワークがあるのかないのかというお客様ごとに非常に会社の状況の変数が大きいのです。そのためにサービスに高いカスタマイズ性を持たせることが非常に重要でありつつ、開発するにあたっては難しさを感じた部分もありました。

鎌田:それぞれの会社様の背景やその内部のリテラシーの問題もありますね。

武田:おっしゃる通りです。しかし、そういったところを吸収し、よりカスタマイズ性の高いサービスを提供することで、様々なお客様のシチュエーションに応じて課題を解決できるようになってきました。

鎌田:さらに今後増やしていきたい機能などはございますか?

武田:今のところはアカウント管理やユーザー管理など、認証基盤として機能が多いです。ただより広域に渡って統制を実現できるよう、SaaSならではのシャドーITをを検知するような機能などをもう少し拡充していきたいなと思っています。

鎌田:ありがとうございました。大変勉強になりました。

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